コンプガチャ

携帯電話の「グリー」や「モバゲー」などで、「コンプガチャ」と言うシステムがあるらしい。
リネージュⅡの文字クエの有料版の様なものだ。

１回数百円ほどでアイテムがランダムにもらえ、集まったアイテムの組み合わせによって、
さらに「レアアイテム」がもらえる仕組みらしい。
ただし、期限付き。３週間で、１回数百円みたいな感じ。
そして、５つアイテムが揃ったら（コンプしたら）レアアイテムをもれなく進呈みたいな。
実際には、レアアイテムを手に入れるためには、確率の問題で、
最終的に数十万円投入しなければならないと言うのは、伏せておいて…と。
（この辺、秘密にしたのも詐欺っぽいよね…）

…うまい商売だ。

リネージュⅡの文字クエやハートクエも、基本は似ていると思う。
モンスターを倒して文字やハートを集める。
しかし、目的のほしい文字や欠片はなかなか出ない。
ひたすら狩って、やっとコンプしてアイテム交換。しかし、それも成功・失敗がある。
ギャンブル性を含んだイベントだが、リアルマネーは関与しない。
（ルール違反の業者は別だがなｗ）
ゲーム内で閉じられた世界だったから社会問題にもならなかった。
狩りはキツかったが楽しかったしね。
コレがリアルのお金絡みだったら大騒ぎになっていた事だろう。

しかし、モバゲー提供会社の倫理観ってどうなっているのだろうか？
普通の会社員や、主婦が気軽に遊べる（？）のはいい。
数十万の月給で、数十万かけなければ手に入らないアイテムとは知らずに、
期間も限られているからと手を出してしまうと泥沼。
生活に支障がでるのは当たり前だ。普通に考えて問題にならない方がおかしい。

金持ち相手のゲームなら多分問題ない。
不景気な中、バブルしてんじゃねーよｗ　と思わず言いたくなる。
ゲームを提供している側の姿勢が問題だよね。
ゲームをする対象が誰で、遊びにどれくらい小遣いを使えるのか。
普通はマーケティングして戦略を考えるだろう。

確かに企業は、お金儲けが仕事だ。
少しでも売り上げを上げようとする企業努力を否定はしない。
だが、それは「人の道」を歩んでこそだと思う。
金の無い者から金を少しでもむしり取ろうとする姿は鬼だな。

多分、月、ユーザーの出費が数千円レベルなら、ここまで問題なかっただろうと思う。
出現確率をもっと高くして、数万円レベルで手に入るようにして、
期間も３週間と言わず、もっと長めにとってユーザーの負担を軽くするなり、
あるいはユーザーに課金一ヶ月いくらまでと制限かけるような仕組みを入れるなりしておけば、
もっと長期的に安定した固定客もついたかもしれない。

まあ、つまらん糞ゲーに金かける奴も問題ありだが…
（本人にとっては糞ゲーじゃないんだろうなぁ…）

消費者庁がこの商法について「景品表示法で禁じる懸賞」に当たると判断したらしい。
今後、業界団体等を通じて指導を行い、従わない業者には景表法に基づく措置命令を出すらしい。

ビジネススタイルの一つの可能性が、
法律で禁止されると言うのはちょっと残念に思う。